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2010/01/08

どうでもいいはなし の1

上野鈴本演芸場 正月初席 七日目

え~金馬師の『七草』を目当てにやって参りましたは、毎年吉例となっております上野鈴本演芸場の正月初席七日目の夜でございます。膝の具合がお悪いそうで、今年は釈台を置いての高座でございました。お体を大切になすって頂いて、いつまでもいつまでも、貴重な噺をあたくしたちに聴かせて欲しいと願うのは、贅沢というものでございましょうか。

上野の初席の夜の主任は小三治師でございます。今や説明不要、当代一の大看板でございます。寄席に足を運ばない方々でも、『小三治』の名前は、耳になすったことはお有りでしょう。この日の高座は『初天神』でございました。

あたくしが前々から不思議に思っていたことに、ガキが物をいくら強請るったって、たかだか露天の店先の駄菓子だ、そう大してお足は掛からないだろう、なのに何故この親父は、あんなにもガキを連れて行くのを嫌がるンだろうって事でした。手前んちが貧乏でどうしようもないのなら仕方もなかろうが、家にまるきりお足が無けりゃ、羽織を仕立てることなんて出来やしない。てことになるとこの家にお足が無いて理由でもなさそうだ。不思議でございましょう?

その答えの糸口が柳家小満ん師の本にあった。この親父にとっては、天神様なんてどうでもいいンですよ。その後に、楽しみがあるンですな。ね、仕立て下ろしの羽織を着て、乙を決め込む。行くとこったらご婦人方がいらっしゃる所ですよ。だからガキを連れて歩くのを嫌がる。邪魔だったンでございまよ。ね、はたと膝を打ったでしょう。しなかった?ま、ンなこた、どうでも良ンですけど。

まぁ何にせよ、はたと膝を打った、そんな素人の屁理屈なんかどうでも良くなるくらいに、全編可笑しみに溢れた小三治師の『初天神』は、親父とガキの間柄が濃密でね、爆笑に継ぐ爆笑だったンでございます。

それはそうと、この日もメモメモな人が沢山いらっしゃった。余計なお世話なンでございますが、何しに寄席に来てんだろ、と思った正月初席の七日目なンでございます。

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